―― 収録を終えてのご感想をお願いします。
東谷役 小野友樹)
9作目の8巻ということで、いよいよ大台が見えてきました! 特にスペイン編からのこの3作は連作というか、一つの旅を本当の意味でしてきた感覚があって、その終着点が今日の収録、この回だったのかなと思いました。なかでも、舞台で2人で踊ってるシーンは、そういえばこのために今まで頑張ってきたんだよなという感慨深いものがあって…。僕的にも、「だかいち」とともに歩いてきたスペイン編からの3年間の集大成と言いますか、達成感がありました。その一方で寂しさのようなものもあって…。もちろん彼らの物語は続いていくんですが、今回、何かやり切った感がありました。
高人役 高橋広樹)
楽しかったです。長くやらせていただいていることが、今回、メリットとして最大限に働いた収録だった気がしています。それは高人とチュン太の二人の関係性もそうですし、「だかいち」のこれまでの流れも含めてです。いろんな事件や問題が起きましたが、最後は大人の力が働いた部分も含めて無事に収まりましたっていう、とっても区切りのいい回でした。それが小野君の言った「集大成感」に繋がっているんだろうなと思います。特に7・8巻は続きものというか、2巻で一つみたいなお話だったので、いろんなキャラクターやキャストの凝縮されたエネルギーのようなものを感じました。
騎士役 蒼井翔太)
前回は羽柴役の三木さんと二人だけのヌキ収録でしたが、今回は西條役の高橋さんとも実際に掛け合いができて良かったです。騎士くんの“きゅるるん”だけじゃない新たな一面を演じることができて、嬉しかったです。
羽柴役 三木眞一郎)
無事に終わってよかったなあと思っています。
―― お気に入りのシーンや聴き所を教えてください。
小野)
僕のふとした軽い提案からだったんですが、本編で演じた舞台は初日で、初回限定ミニドラマの舞台は千秋楽のつもりで収録しました。なので、千秋楽のテンション感で、「これが本編でござい」といった普段の収録だったら絶対入れないような間をとったり、あえてアプローチを変えてみたり、ちょいちょいアレンジを入れたので、それがちぐはぐに聴こえるか、それとも千秋楽であるということが伝わるか、お聴きになる皆様の反応が楽しみです。
高橋)
原作で舞台が終わった後にカーテンコールだろうと思われる、二人で朗らかに踊っているシーンがあるのですが、その1コマが大好きです。この部分はCDに収録されていなくて残念ですが、これが“舞台”だなって思いました。“舞台の特別な時間”ということが分かっていて、仲良さげに踊っている二人が、おちゃらけ過ぎず、かといって硬すぎず、いい塩梅でやっているのがいいですよね。お気に入りです。CDでは、高人もチュン太もセリフじゃないところで目立つ感情表現をしているところがあって、そこが印象に残っています。高人の誘拐を知って飛び出していきそうな自分をスーハースーハーしながら落ち着かせるチュン太のシーンとか。高人さんが危ないからといって猪突猛進になるのではなくて、一旦落ち着いて…っていう部分にはチュン太の成長を感じました。高人は高人で、騎士君に対してセリフなしで演技するシーンがあったんですけど、セリフはないけれど最後に笑う、そこでスタジオ全員が総毛立つという場面なんですが、その笑いを聴いて欲しいのではなくて、そこに至る「セリフを言わない」部分を聴いてほしいです。絵があれば分かる部分も音だけで表現しなくてはならないので、セリフがあった場合の演技プランってどういうものだったろうと思いながら収録しました。「だかいち」は、これだけドラマCD化、アニメ化、映画化している作品なのに、作中であえて「セリフをなくす」ことをさせるっていうのが、非常に面白く印象に残っています。
蒼井)
イワノフ騎士を演じさせていただいている身としては、騎士がフーミンに、お互いの絆と自分が思っていることをしっかりと伝え、フーミンが心を動かすシーンが印象に残ってます。現在のフーミンの心を動かせたのは、小さい頃の騎士と若かりし頃のフーミンとのやりとりがあったからこそだと思うので、“フーミンの中での大切な騎士”という瞬間を演じることができて僕はすごく気分が高まりました。
三木)
羽柴に限らず、ここまで続いている作品なので全部が全部聴きどころではあると思っています。今回は、羽柴の人となりみたいなところも見受けられるシーンがあったので、そこも含めて全部が全部聴きどころではないかな、と思います。
―― レス期で我慢を重ねた東谷くんは今回ついにタガが外れてしまいましたが、みなさんのタガが外れた、我慢できなくなってつい…な経験を教えてください。
小野)
僕は白玉ですね…「だかいち」でもよく話してますけど、和菓子、お団子系が大好きで、5年…10年ほど前のことなんですが、あるとき白玉が大好きだということに気づいたんです。それで、ファミレスで白玉クリームあずきみたいなのを頼んだ時に、「白玉だけ頼めるんじゃないか?」と思って訊いてみたら「できません」…と。じゃあ自分で作ろうと白玉粉を買ってきて作って、タガが外れたように、粉砂糖とこし餡で交互に40個くらい食べました(笑)。
高橋)
僕は我慢が出来ない方の人間なので、タガなんて外れっぱなしです。ゲームなんかはクリアするまでやめられないので、初めからなるべくやらないようにしてます(笑)。
蒼井)
衝動買いが最近…。すごく便利な時代になったもので、すぐポチポチと通販してしまいます。「これ本当に僕に必要かな?」と一度は考えるんですけど、気づいたらボタンを押しちゃってて。すごく怖いなと思うんですけど、届いて手に取ってみると嬉しいので、買ってよかったなと…。自分へのプレゼントがとにかく多いですね。それが我慢できていないことです。ちょっと自分に甘いなって思っちゃいますけど(笑)。
三木)
最近、麻辣系のピーナッツ菓子にハマっていて、それを食べていてちょっと体が重くなったので、クセになる辛さに抗ってやめました。食べるということに対してではなく、「当たり前に食べていたものを食べない」ということにタガが外れたところです。
―― 最後にドラマCDの発売を楽しみに待っているファンの皆さんにメッセージをお願いいたします。
小野)
回を重ねて遂に大台が見え始めた「だかいち」ですが、あとがきを見ると次巻は、ここでようやく“初デート”のようなので、原点回帰という意味でこれ以上ふさわしいものはないなと楽しみにしています。なので、まずはここまでの「だかいち」ワールドの集大成といいますか、大団円を迎えた今回の二人を楽しんでいただければと思います。僕らも仕上がりを楽しみにしています。これからもよろしくお願いいたします。
高橋)
ここまでこられたのはファンの皆様の応援があったからこそです。感謝感激雨あられでございます。8巻ということで、「末広がり。横倒れになっても∞(無限大)」ということで、これからも二人がどういうストーリーを紡いでいくのか、楽しみにしていただきたく、末永くお付き合いください。あ、8はローマ数字だと「VIII」だ。ということは「V3」ということで、BL界の三冠王を目指していきたいなと思っております!(笑)
蒼井)
今回9枚目ですが、メインお二人がすごく熱を入れて演じられている西條さんと東谷さんのお互いを求めあうシーンや、騎士の新たな一面が見られるシーン、フーミンとのやりとりシーンなど、ぜひ聴いていただけたらなと思います。楽しみにしていてください。
三木)
9枚目のドラマCDということで、私は前回からの登場で何かを多く語れることもありませんが、このドラマに出演されている皆様の築いてきたものがある中で、期待を裏切らないものができていると思います。ぜひ楽しみに聴いていただければ嬉しいです。よろしくお願いします。
―― ありがとうございました。